CASE STUDY

ProJet® 3510HDPlus / 文教

未来のものづくり産業を担う技術者育成をめざし、ProJet3510HDPlusを導入

日本工学院様は、7つのカレッジとそれぞれ専門性の高い40の学科を持つ総合専門学校です。つねに先端の技術・スキルを取り入れたカリキュラムにより、これまでの専門学校という既成概念ではとらえきれないハイレベルな教育環境を実現しています。

文教

日本工学院八王子専門学校

写真

理想的な教育は理想的な環境から

 

未来のものづくり産業を担う技術者育成をめざし、3Dプリンター「ProJet3510HDPlus」を導入 

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日本工学院八王子専門学校様を運営する学校法人片柳学園様は、昭和22年に現・片柳理事長が編み物や絵画、珠算の塾として東京大田区の蒲田の地で創業を開始しました。

昭和30年代に入り「今後はテレビの時代がやってくる」と判断。テレビ本放送の前からテレビ技術者の養成を始め、当時はテレビ学校とも呼ばれ、俳優や声優も養成していきました。
その後は「コンピューターの時代がやってくる」と判断すると、専門学校として初めて大型のコンピューターを導入するなど、時代の状況に合わせて教育内容を拡充していきました。時代・世の中の流れやニーズを先取りし、理想的な環境を構築して教育内容に組み込んでいくという理念をベースに現在に至っています。 

そして3Dプリンター「ProJet3500HDPlus」の導入。
3Dプリンター導入のきっかけや、今後に期待する事などを副校長 山野 大星氏、機械設計科学科長 福田 守氏にお聞きしました。 

 

ProJet3510HDPlus導入のきっかけは新たな教育カリキュラムの検討

20150330_kougakuin_02.jpg実は、2007年頃に3DSystems社製のThermoJet®(現在のProJet3500シリーズの前身機種)という3Dプリンターを導入しましたが、当時は樹脂を使ったもので、機構モデルのシミュレーションには活用できませんでした。

しかし、2014年に向けた新たな教育カリキュラムを検討することになり、2012年秋頃から今後メジャーになるであろう製品の情報収集と導入の検討を開始しました。
新聞や雑誌での話題性を調査し、クリス・アンダーソン著「メイカーズ」も熟読しました。3Dプリンターの実機が見学できるショールームにも足を運び、iGUAZU渋谷ショールーム「CUBE」ではProJet3500シリーズの実機見学をはじめ、造形サンプルの確認や多岐にわたる事例を確認しました。

数か月の検討期間を経て、ProJet3510HDPlusを導入を決めました。機械設計科には最適な選択だったと思っています。

 

フォーミュラカーの風洞実験モデルを造形。学生のモチベーションが格段にアップ

現在、複数のプロジェクトを立ち上げ、約20名の生徒がProJet3510HDPlusを実習で活用しています。いまのところ試行錯誤しながらの活用ではありますが、中でも一番進んでいるのは車の開発プロジェクトです。

このプロジェクトは、顧問の由良卓也先生の指導のもとで進められており、フォーミュラカーの1/4サイズの風洞実験モデルの造形を出力しました。 CATIA(3DCAD)の画面上だけでのシミュレーションだけではイメージできなかった形状が、実際に組みあがり、手に取って触れた時の学生の喜びには言いようのないものがありました。学生のモチベーションが高まったことは言うまでもありません。

また、風洞実験モデルの場合、外装モデルによる実験・検証で終わっているのですが、ProJet3510HDPlusの特性を活かし、16ブロック以上のパーツに分割し、エンジン部分やサスペンションのスプリングコイルなど細部の造形も試みました。
それらを組み付けた状態での風のインテイク・アウトテイクの風洞実験を行っています。フォーミュラカーですので、むき出しの部分が多く、実験効果は高いと思われます。
今回の試みで由良先生は「イメージがつかめただけでなく、今後の3Dプリンター活用の期待が高まった」と言われてます。 

3Dプリンターに携わっている先生方の指導にも熱が入っており、学生のモチベーションアップと共に相乗効果があったと言えます。

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オープンキャンパスや体験入学者が増大。広報活動にも活用

20150330_kougakuin_07.jpg学生のモチベーションがアップした事はもちろん、広報活動にも3Dプリンターは一翼を担っています。
オープンキャンパスや体験入学への参加生徒数は確実に増大しています。
また、地元企業の方や各地の専門学校、役所関係の方々の来訪も格段に増えました。八王子は東京でも郊外なのですが、3Dプリンターは吸引力がありますね。高校の先生を対象とした講座が開設された際には、約100ある講座の中でも3Dプリンターの講座は大盛況で満席状態でした。

本校への産学連携での共同研究の打診も増えてきています。現在は学生の実務教育に向けた調査とヒアリングを行っています。
今後は商品化を前提とした開発に携わる事も念頭に置いています。
完成したフォーミュラカーをレースで走らせることが出来ると、より話題を集めることに繋がると思っています。 

 

新しいものづくり教育形成をめざして

20150330_kougakuin_08.jpg学生の就職内定の際にも、3Dプリンターが扱える事という条件が付く時代になってきています。3Dプリンターを核に、新しいものづくり教育を更に向上させたいと思っています。
まだ導入して数か月ですが、サポート材の使用量が少なくて済む3Dプリンター出力用のモデル作成など、学生の中にもノウハウが蓄積されてきています。
FreeformやRapidform(現 Geomagic)も導入していますので、それら製品もフル活用しながら、今後は建築系学科でも3Dプリンターを活用したいと考えています。
技術員の方々もメンテナンスや修理対応に誠実に対応して頂いています。
3Dプリンターを活用したものづくり教育に、引き続き支援を頂きたいです。 

 

20150330_kougakuin_09.jpg【企業DATA】

日本工学院八王子専門学校
設立:1987年
日本工学院専門学校八王子キャンパス:東京都八王子市片倉町1404-1
URL:http://www.neec.ac.jp/hachioji/

【販売代理店】

株式会社菱友システムズ
本社:東京都港区高輪2丁目19番13号 高輪センタービル
URL:http://www.ryoyu.co.jp/index.html 

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